夏至から数えて11日目の今日7月1日は『半夏生』。
これからの夏を元気に乗り切るため、この日に鯖の丸焼きを食べる習慣があります。
きたこども園でも毎年この『半夏生』の日には給食に鯖料理を提供していました。
しかし、今までは『切り身の鯖』だったので、今年は丸焼きをそのまま子ども達の前に提供して、目の前でほぐしてからいただく…という活動にしてみました。
部屋に丸焼きの鯖がやってくると自然と子ども達も集まります。

「なに?」「さかな?」「これ食べれるの?」「焦げちゃってるね…」など興味津々な様子。
中には「ちょっと怖い…」という可愛らしい子もいました。


魚の頭や皮や骨やしっぽなども紹介しながらすすめた事で、切り身では見えにくい魚の形を知り、これは生きていた魚なのだ。その命をもらっているのだ。と実感しやすく、《命をいただく》という事がなんとなく伝わったのではないかな?と思います。
また、「どの部分をいつもは食べているの?」や「目はこれで閉じているの?」「魚の背骨と自分たちの背骨は同じなの…?」など『いつもの給食の切り身の鯖』では出てこないような会話が見られ、子ども達の興味が広がっている!と嬉しい気持ちになりました。
目の前でほぐしていたからか、普段魚が苦手で減らしている子や骨が苦手…と言っている子も今日はお代わりをしたり、骨を見つけて嬉しそうにしていたり…。
いつもよりも丁寧に魚料理と向き合っているような気がしました。
残った骨にも興味津々で恐竜に発想を繋げたり、まじまじと見つめていたり…
捨ててしまうのがもったいないと思えるほどでした。

食べることはもちろん、野菜を育てたり、クッキングをしたり、種を集めたり、野菜スタンプをしたり、献立を書いてみたりするなどの『食育』を通して
命への感謝から思いやりの心が育まれたり、
作ってくれた人や一緒に食べる人など、人とのつながりを感じたり
見た目、香り、食感、音など五感を使って感じたり、
「おいしいね」「すっぱ~い!」「この味すき」などの言葉でのコミュニケーションを楽しんだり、
自分の食べる量や食事のマナーを知っていく…など
栄養補給以外にもたくさんの事を得ています。
今回は魚でしたが、食べ物から栄養を摂るだけでなく、『栄養以外のもの』も食育を通して子ども達と楽しみながら学んでいけたら良いな…と思っています。
ごちそうさまでした!